(VOVWORLD) -今年前半に、世界経済が様々な困難に直面している中で、ベトナムは依然として、外国投資家にとって魅力的な目的地となっています。ベトナムへのFDI外国直接投資額が増加したことや、ベトナム経済見通しに対する外資系企業の信頼が高まっていることはその証です。
計画投資省のデータによりますと、今年前半、ベトナムへのFDI登録総額はおよそ152億米ドルに達し、昨年同期比の13%増となっています。また、外国の複数の経済グループ、企業は、ベトナムでの投資を継続したい意向があります。2024年通年のベトナムへのFDI誘致総額は390億~400億米ドルに達すると期待されています。
前向きな経済見通し
最近、外国世論、国際組織、金融機関などは引き続きベトナム経済開発状況を楽観視しています。グローバル経済予測と定量分析のリーディングカンパニーである「オックスフォード・エコノミクス(Oxford Economics)」はベトナムの2024年のGDP国内総生産伸び率が5.6%に達する可能性があると予測しています。
その一方で、シンガポールに本社を置くUOBユナイテッド・オーバーシーズ銀行は、ベトナムのGDPは2024年に6%、2025年に6.4%に達すると見込んでいます。
他方、アメリカの格付け会社「S&Pグローバル・レーティング(S&P Global Ratings)」は、ベトナムの経済状況に楽観的な見通しを示しています。2024年の実質GDP成長率は5.8%程度に達しますが、向こう3∼4年には6.5%∼7%に回復する傾向があるとのことです。
イギリスのスタンダードチャータード銀行は、ベトナムの2024年のGDP成長率は6%を超えると予測しています。同銀行のホセ・ビニャルス会長は次のように語っています。
(テープ)
「国家に対する信用格付けが高まるにつれて、ベトナムは海外からの直接投資と間接投資の両方で、より多くの投資額を誘致することができます。これはベトナム経済にとってプラスの影響であるとされています。ベトナムにはより速く成長する可能性と魅力があるため、より高い開発目標を設定できると思います。ほとんどの国がGDPの成長率を3%程度しか達成できないのに、ベトナムのGDPの成長率は6%と予測されたのは、かなり素晴らしい情報ですから」
ベトナムの経済は年末まで前向きな兆しを見せると期待されています。WB世界銀行、IMF国際通貨基金などは、ベトナムの2024年のGDP伸び率が昨年と比べ増加し、5.5%∼6%の程度に達すると予測しています。
外国投資家の理想的な目的地
2024年前半にベトナムで実施された外国直接投資額は、昨年同期比8.2%増に当たる108億4000万ドルと推定されています。年初6 か月間の外国直接投資額の場合、これは、過去 5 年ぶりの最高額となっています。これは、グローバルサプライチェーンの再構築が進む中、中・長期間では外国投資家がベトナムを重要な投資先として見なしていることを示しています。
WEF世界経済フォーラム・アジア太平洋地域担当者であるJoo-ok Lee氏は次のように語っています。
(テープ)
「ベトナムは、世界経済フォーラムのメンバーのリーダーたちから信頼されています。グローバルな経済グループは、安定的でダイナミックな投資先と投資拡大の機会を求めているからです」
先日行われたのファム・ミン・チン首相による韓国公式訪問中の際に、韓国の大手グループであるサムスン、CJ、ポスコ、LG、GSエンジニアリング&コンストラクション、セルトリオン、KDB銀行などは、ベトナムでの投資拡大への意欲を表明しました。
ホン・スン会長(chinhphu.vn撮影) |
在ベトナム韓国商工会のホン・スン会長は次のように明らかにしました。
(テープ)
「ファム・ミン・チン首相は、ベトナムに進出している韓国の投資家が直面する問題や困難を解決するための支援と援助を幾度も確認してきました。私たちは、多くの韓国人投資家が近い将来ベトナムへの投資を拡大することはとても嬉しいことです」
経済専門家らは、ベトナムは外国人投資家にとって魅力的な市場であり、近い将来最も価値ある投資先であると認定しています。このことは、ベトナムが今年後半に引き続きFDIを誘致するための重要なモチベーションとなり、それによって今年の経済開発に貢献するでしょう。