8日には信任投票で敗れたバイル前首相が辞表を提出し、マクロン氏がこれを受理していました。バイル氏は就任からわずか9カ月での辞任となりました。膨れ上がるフランスの財政赤字を抑制するため、公約した不人気な計画を推し進めることができなかったことが、同氏の失脚につながりました。

ルコルニュ氏は現在、フランスを財政難から脱却させると同時に、大規模な抗議行動に備えた政府を率いるという二重の課題に直面しています。10日には全国規模のデモと高速道路封鎖が予定されており、18日にも労働組合主導の広範なストライキが行われるとみられています。

39歳のルコルニュ氏は、政治的な生き残りと目されています。マクロン氏が2017年に就任して以来、閣僚を務め続けているのはルコルニュ氏だけです。今回の首相起用の背景には、ルコルニュ氏なら社会党と合意し、予算案をより受け入れやすいものにできるのではないかという思惑があります。これは、バイル氏が左派への譲歩によって今年の予算案を成立させた際に用いた妥協案と同じものです。しかし今となっては、その道筋は極めて可能性が低いです。
社会党は富裕層への課税とマクロン氏の企業減税の撤回を望んでおり、これらは右派にとって忌避すべき要求です。中道派のバイル氏はかろうじてその綱渡りをこなしましたが、より右派に位置するルコルニュ氏にそれほどまでのバランス感覚は求められないかもしれません。(CNN)