2023年7月6日、トルコ・イスタンブールのボスポラス海峡を通過するロシア国営石油会社ロスネフチの石油タンカー(写真:REUTERS/Yoruk Isik)

アメリカ財務省は、ロシアにウクライナでの即時停戦に応じるよう求めたうえで、さらに追加措置を講じる用意があると表明しました。ベセント財務長官は声明で「プーチン大統領がこの無意味な戦争を終わらせることを拒否していることから、財務省はロシアの戦争マシーンに資金を供給している2大石油会社に制裁を科す」と述べ、同盟国にも制裁措置への同調を呼びかけました。

財務省は、両社の子会社数十社にも制裁を発動し、対象企業のアメリカ国内資産を凍結するとともに、アメリカ人との取引を制限する方針です。

ロシアに対する制裁では、イギリスが先週ロスネフチとルクオイルに制裁を科したほか、欧州連合(EU)も22日に第19弾となる対ロ制裁を承認しました。

今回の制裁は、これまで制裁ではなく貿易措置によってロシアに圧力をかけてきたトランプ大統領にとって、大きな政策転換となります。アメリカ政府はロシア産原油を安価に購入してきたインドに追加関税を発動する一方、主要な購入国である中国にはロシア関連の関税を科していません。

トランプ大統領は22日、予定されていたプーチン大統領との首脳会談をキャンセルしたと明らかにし、外交努力が進展しておらず時期が適切ではないと判断したと説明しました。そのうえで、ロシア石油大手への制裁措置が一時的なものになることを望むと述べました。

アメリカ政府の元高官でコロンビア大学の上級研究員であるエドワード・フィッシュマン氏は、今回の制裁は「一度で終わるものではない」と述べ、今後はロスネフチやルクオイルと取引する企業にまで制裁を拡大するかどうかが焦点になると指摘しています。(ロイター)