チン首相　ベトナム国家戦略対話に参加

チン首相は、ベトナムが2045年までに高所得国入りを目指し、科学技術・イノベーション・デジタル転換を成長の柱とすることを表明しました。スマート時代について、「政治的安定と平和が保たれ、経済は急速かつ持続可能な発展を遂げ、環境が保護され、誰一人取り残されない時代」と定義し、その実現にはスマートインテリジェンスとデータベースの発展が不可欠だと強調しました。

この実現に向け、ベトナムは各経済セクターの公平な発展を促す法整備を推進しています。昨年12月22日に発表された党政治局決議57号により、科学技術・イノベーション・デジタル転換分野での研究開発投資が強化されます。また、技術分野における外国投資を促進するため、知的財産権の保護にも注力しています。

インフラ開発では、交通インフラとスマートインフラの整備に向けて社会や企業からの投資を呼び込み、今年6月までに国家データセンターを完成させる計画です。さらに、国内のデータベースを基盤としたAI開発を進め、インフラ開発への投資促進と資源の有効活用を目指します。

チン首相は、ベトナムは発展途上国でありながら、サムスンやNVIDIAといった世界的テクノロジー企業の重要な研究開発パートナーになっていることを強調しました。

気候変動対策では、海面上昇の影響を深刻に受ける国としてベトナムは、ネットゼロ排出を強く約束しています。グリーン転換とグリーン生産を推進し、具体例として100万ヘクタールの高品質・低排出型稲作開発を進めています。エネルギー分野では、再生可能エネルギー開発の法整備を加速させるとともに、クリーンエネルギー供給確保のため原子力発電所プロジェクトを開始しました。

チン首相のメッセージについてグエン・ミン・ハン外務次官は次のように語りました。

（テープ）

「ベトナムは、スマート時代における信頼できるパートナーとして、また積極的で責任ある潜在力を持つ国際社会のメンバーとして、人類の繁栄と持続可能な未来の実現に貢献していきます」

この特別政策対話を通じ、ベトナムは新時代における発展ビジョンと展望を国際社会に広く示す重要な機会となりました。