4月17日、ベトナムのトー・ラム書記長・国家主席は、中国の習近平総書記・国家主席の招待により、4月14日から17日まで行った中国への国賓訪問を成功裏に終えました。今回の訪問は、ベトナム・中国の包括的戦略的パートナーシップの一層の深化に寄与し、両国が戦略的結びつきを高い水準へ引き上げる強い意思を示すものとなりました。
訪問期間中、双方は共同声明を発表し、党、公安、司法、経済、生産・サプライチェーン、税関、科学技術、民生、人材育成、メディア、地方など多岐にわたる分野で多数の協力文書に署名しました。また、「ベトナム・中国観光協力年2026~2027」を正式に開始しました。
関係維持・強化で一致
トー・ラム書記長・国家主席は、習近平総書記・国家主席、李強首相、趙楽際全国人民代表大会常務委員長ら中国の最高指導者と会談・会見を行いました。双方は、ハイレベル交流の伝統を維持・強化し、二国間関係や地域・国際情勢に関する重要課題について緊密に意思疎通を図り、新時代における両国関係を戦略的かつ長期的視点から安定的に発展させていくことで一致しました。
また、両国軍間の交流強化や、バクボー湾、いわゆるトンキン湾における共同パトロールの効果的な実施を通じて、地域の平和と安定の維持に貢献する方針を確認しました。
さらに、新エネルギー、デジタル経済、グリーン発展といった新分野での協力拡大や、サプライチェーンの連結強化、再生可能エネルギー分野での連携推進でも一致しました。中国人民大学の崔守軍教授は次のように述べています。
(テープ)
「中国は新エネルギーや太陽光、蓄電、発電などの新興戦略産業で強みを持ち、ベトナムは工業化を加速させている段階にあります。したがって、エネルギー分野の協力は中越関係において非常に重要です」
双方はまた、自由で開かれた貿易・投資の維持、安全で安定した生産・サプライチェーンの構築で一致し、同分野の協力作業部会の設立を確認しました。企業による相互投資を促進し、公正で透明性の高いビジネス環境の整備にも取り組む方針です。
未来を形づくるメッセージ
今回の訪問で特に注目されたのは、鉄道協力を戦略的協力の新たな柱と位置付けた点です。中国は、資金、技術、人材育成、産業能力の面でベトナムとの協力を進め、鉄道建設への企業参画を促進する意向を示しました。
また、国際連結輸送としての鉄道による旅客・貨物輸送の発展や、出入国手続きの円滑化についても一致しました。
訪問中、トー・ラム書記長・国家主席は北京から雄安新区まで高速鉄道を視察し、中国の技術や運営経験への関心を示しました。あわせて、「未来都市」とされる雄安新区を視察したことは、都市問題の解決やスマートで持続可能な都市づくりを目指すベトナムの発展ビジョンを象徴するものといえます。
さらに、清華大学を訪問し、人材育成やデジタル化分野での協力強化を重要な優先課題として打ち出しました。人工知能や半導体、デジタル経済などの分野での連携は、ベトナムが先端技術や知見にアクセスするとともに、将来の成長を担う人材育成にもつながると期待されています。
今回の国賓訪問は、ベトナム・中国関係が新たな発展段階に入ったことを示すものです。その成果は、両国が「同志であり兄弟でもある」関係を、より安定的で持続可能かつ実質的なものへと発展させていく強い決意を明確に示しています。
