カリブ海地域を襲った過去最大級のハリケーン「メリッサ」により、これまでに確認された死者数が少なくとも44人に上ったことが、30日の公式発表で明らかになりました。メリッサはカリブ海北部の広い範囲に甚大な被害をもたらした後、現在は速度を上げながらバミューダ諸島へと向かっています。

ハリケーンが最も強い「カテゴリー5」の勢力で上陸したジャマイカでは、情報相がロイター通信に対し、「少なくとも19人の死亡が確認された」と述べました。ジャマイカ当局は行方不明者の捜索や救助活動を続けています。数十万戸が停電し、多くの建物の屋根が吹き飛ばされ、各地でがれきが散乱しているということです。

アメリカ気象予報会社アキュウェザーによりますと、上陸時の風速は大西洋の観測史上で2番目に強く、西カリブ海全体の被害額と経済損失は480億~520億ドル(約7兆円~8兆円)に達する可能性があると推計しています。

直接的な上陸を免れたものの、数日間にわたる豪雨に見舞われたハイチでは、当局が少なくとも25人の死亡を確認しました。死者の多くは南部プティゴアーブで発生した河川の氾濫によるもので、地元紙「ル・ヌーベリスト」によりますと、別の河川も決壊し、高速道路の一部が流出したということです。この道路は昨年のハリケーン「ベリル」でも損傷していました。

メリッサはキューバ東部にも上陸し、約73万5000人が避難しました。家屋や農作物への甚大な被害が報告されているものの、30日時点ではキューバでの死者は確認されていません。

30日午後8時(日本時間31日午前9時)時点で、メリッサは北大西洋にあるイギリス領諸島の南西約409キロに位置し、勢力は「カテゴリー1」に弱まったとされています。(ロイター)