国際協力機構(JICA)が支援する「ベトナム知的財産局の特許・商標出願審査能力強化プログラム」はこのほど、第2段階に入り、商標分野での協力を本格的に開始しました。ハノイで行われたキックオフ式には、知的財産局や在ベトナム・日本大使館、JICAの代表らが出席しました。

新たに着任したJICAの長期専門家、内藤順子氏は、商標分野での豊富な経験を踏まえ、今後2年間にわたりベトナムの商標審査の質向上に貢献していく考えを示しました。

近年、ベトナムでは特許や商標の出願件数が増加しており、審査業務の負担が高まっています。このため、審査のスピードと質の両立が求められており、処理能力の向上は投資や事業活動の円滑化、さらにはイノベーションの促進にもつながる重要な課題となっています。

こうした課題に対応するため、JICAは4年間のプログラムを実施しており、前半の2年間は特許分野、後半の2年間は商標分野に焦点を当てています。特許分野の協力は2026年3月に完了し、現在は商標分野の取り組みが正式に始まりました。

商標分野では、審査業務の管理手法の改善、品質管理に関する指針の整備、審査官の能力向上の3つを柱に活動が進められます。特に、商品やサービスの類似性を判断するための分類コードの整備が重要な取り組みとされており、審査の効率化と精度向上が期待されています。

式典で、知的財産局のグエン・バン・バイ副局長は、本プログラムへの高い評価を示すとともに、商標審査の効率化と手続きの改善につながることへの期待を表明しました。

また、日本大使館の牧野太郎一等書記官は、第1段階の完了を祝うとともに、プロジェクトの成功に期待を示しました。さらに、JICAベトナム事務所の西川直孝企画調査員は、双方の緊密な連携が商標審査の発展に大きく寄与するとの見方を示しました。

JICAはこれまで25年間にわたり、知的財産分野でベトナムを支援しており、今回のプログラムを含め、制度整備や情報活用、権利保護の強化などに関する複数の協力事業を展開しています。