マフムード内相は、イギリスに滞在する人物に対する政府の管理を強化するため、欧州人権条約(ECHR)をイギリスの裁判所がどのように解釈すべきかに関する変更点について概要を説明しました。
元人権弁護士でもあるスターマー首相は、イギリスの現在の難民制度が亡命希望者を「引き寄せる大きな要因」になっており、他の欧州諸国よりも寛容で、世界中を移動する多数の人々に対処するよう設計されていないと述べました。
マフムード内相が発表した変更には、難民が永住許可を取得するまでの期間を現行の4倍の20年に延長することなどが含まれています。
政府はまた、アンゴラ、ナミビア、コンゴ民主共和国に対し、不法移民や犯罪者の送還を受け入れなければビザ発給を禁止する方針を示して警告しました。
移民問題はここ数か月、有権者にとって最大の関心事となっており、移民問題を前面に掲げるリフォームUKの支持率急伸につながっています。
リフォームUKの幹部ジア・ユスフ氏は、海を渡って不法入国する人々を防ぐ方法がないと言われ続けていることに国民がうんざりしていると指摘しながらも、既存の法律や与党議員の反対が予想されることから、マフムード内相が提案した改正案が実現する可能性は低いとの見方を示しました。
マフムード内相は、イギリスは常に難民に対して寛容で歓迎してきたと述べ、難民と認定された人々を強制送還するのは間違っているとする党内の一部から反発が出る可能性を認めました。
そのうえで、濫用されやすい難民制度のために、移民を収容するホテルの前で抗議活動が起きるなど「闇の勢力」が怒りをあおる状況が生まれていると指摘し、「われわれが行動を起こさない限り、難民制度の存続自体に対する国民の同意を失うおそれがある」と述べました。
提案によりますと、政府はECHR第8条(家族生活の尊重)の解釈を変更する意向で、家族関係が親や子といった直系家族を指すことを明確にし、「疑わしいつながりを利用してイギリスに滞在する」ことを防ぐ狙いがあります。
また、拷問を禁じる第3条の適用を見直すため、志を同じくする国々と協力する方針も示しました。「非人道的で卑劣な扱い」の定義が合理的な範囲を超えて拡大され、強制送還に対する異議申し立てが容易になり過ぎているとの認識を示しています。(ロイター)
