第46回ASEAN首脳会議および関連会議に出席するため、マレーシアを公式訪問中のファム・ミン・チン首相は、マレーシアのアンワル・イブラヒム首相、シンガポールのローレンス・ウォン首相と共に、再生可能エネルギーの輸出に関する協力合意の締結式に立ち会いました。
この出来事は、3か国による協力の始動を告げる重要な一歩であり、国境を越えたクリーンエネルギー取引を推進するという共通の意思を確認するものです。さらに、ASEAN電力網の構築に向けたビジョンの実現と、より持続可能かつ柔軟な地域のエネルギー連結の強化に向けた決意を示す節目ともなりました。
締結式の様子(写真:VGP/Nhật Bắc) |
今回の合意により、マレーシア側は、テナガ・ナショナル社(TNB)とペトロナス社(PETRONAS)による合弁会社マレーシア・エネルギーコンソーシアム(MYEC)を通じて、ベトナム国家産業・エネルギーグループ傘下のベトナム石油・ガス技術サービス総公社(PTSC)、およびシンガポールのセムコープ・インダストリーズ傘下のセムコープ・ユーティリティーズ社と連携し、ベトナムの豊富な再生可能エネルギー、特に洋上風力発電の潜在力を活用してクリーン電力を生産し、国境を越えて供給していくことになります。
三者は共同で、マレー半島の国家送電網に接続する海底ケーブルを活用し、ベトナムからマレーシアおよびシンガポールへのクリーン電力の輸出の実現可能性を調査するとともに、電力の安定供給を確保するための補完的な電源および蓄電システムの導入についても検討していく方針です。
この三者間の合意は、国境を越えたグリーンインフラの構築やベトナムの再生可能エネルギー資源の活用における重要な進展であり、将来的には東南アジア全体に広がる越境型再エネ協力モデルの形成を目指すものです。これにより、東南アジアは協力を基盤とした脱炭素化・エネルギー転換の分野で、世界的な模範地域となることが期待されます。
この動きは、域内のエネルギー統合を加速させ、ASEAN電力網の実現に向けた確かな一歩となるものです。

