2025年5月29日、パレスチナ・ガザ地区南部ハーン・ユーニスで、アメリカ支援によるガザ人道基金からの支援物資を受け取るため歩く住民たち(写真:REUTERS/Hatem Khaled) |
ドイツ政府は2日、閣僚による協議を経て、パレスチナ自治区ガザへの支援物資の供給について「依然として非常に不十分だ」とする見解を示しました。イスラエルに対し、さらなる圧力をかける可能性も示唆されています。
ドイツ外務省の報道官は声明で、「ガザ地区への人道支援について一部で進展は見られるものの、緊急事態を緩和するには依然として不十分だ」と強調しました。さらに、「イスラエルには、支援物資の完全な輸送を確保する義務がある」と述べました。
この発言は、ドイツのヴァデフル外相が7月末から8月初めにかけてガザ地域を訪問し、ドイツ軍が初めてガザへの食糧空輸を実施した直後に出されたものです。国連などによれば、ガザでは200万人以上が深刻な飢餓に直面しており、国際社会の懸念が高まっています。
イスラエルは最近、一部の外国による食料や医薬品の空輸を認め、支援物資を積んだトラックの通過を増やしていますが、国連は依然として援助の量が極めて不足していると指摘しています。現在、およそ6000台の支援トラックがイスラエル側の許可を待っているとされています。
こうした中、伝統的にイスラエルを支持してきたドイツ政府も姿勢を硬化させており、「ハマスや犯罪組織による支援物資の略奪に関する報告についても懸念している」との立場を表明しました。
一方、イスラエル側は、ガザを支配するハマスが物資の多くを横取りしていると主張しました。国連人道問題調整事務所の担当者は、「実際の略奪行為はイスラエル軍の監視下で発生している」と指摘し、支援の妨げになっている現状に懸念を示しています。
ドイツ政府関係者によりますと、イスラエルは現在、ガザへの支援トラックの数を1日約220台にまで増やしています。ベルリンでは、安全保障閣僚会議でイスラエルへの圧力手段として武器供給の一部停止を含む選択肢が検討されましたが、現時点では決定はなされていないということです。
イスラエルとハマスの間では、60日間の停戦と人質解放に向けた間接交渉が進められていましたが、先週行き詰まりました。ハマスは2日、「エルサレムを首都とする独立したパレスチナ国家が設立されない限り、武器を放棄することはない」との声明を発表し、武装闘争の継続を主張しています。
ガザ保健省によりますと、2023年10月以降のイスラエルによる軍事作戦で、これまでに少なくとも6万249人のパレスチナ人が死亡したとしています。国連はこの数字を信頼できるものと見なしています。(アラブニュース)

