気象庁は同日午前5時、霧島市に大雨特別警報を発表し、同市全域と鹿児島市の一部に、5段階の警戒レベルで最も高い「緊急安全確保」が発令されました。朝以降は雨が弱まり、大雨特別警報は午後1時半に警報に切り替えられ、緊急安全確保も解除されました。
鹿児島県は災害対策本部を設置しました。県警は家屋倒壊が複数発生している可能性があるとして、人的被害の状況を調べています。姶良市消防本部によりますと、住宅1棟が倒壊し、女性2人が病院に搬送されました。搬送時には意識があったということです。
県災害対策本部などによりますと、薩摩川内市で住宅1棟が床上浸水しました。霧島市では住宅1棟が倒壊したほか、道路の陥没でトラック2台が橋から転落し、2人が救助されました。また、市内のキャンプ場では道路が寸断され、子どもを含む40人が孤立状態になっているとみられます。
霧島市の鹿児島空港にある観測点(溝辺)では、午前3時までの1時間に107.5ミリの猛烈な雨を観測し、午後0時50分までの24時間雨量は506.5ミリに達しました。同市牧之原でも午前8時までの24時間雨量が515.5ミリとなり、いずれも観測史上最多を更新しました。
鹿児島空港の発着便は多数が欠航し、JR鹿児島線など在来線も運転を見合わせるなど交通機関への影響も広がりました。
気象庁の立原秀一予報課長は記者会見で、九州南部には前線の影響で東シナ海から非常に湿った空気が流れ込み続け、当初の予測より早く線状降水帯が発生したと説明しました。霧島市付近の狭い範囲に集中的に雨が降ったということです。
前線は九州付近に停滞し続ける見込みで、立原課長は「今後は少しの雨でも災害の危険度が高まるので、引き続き身の安全を確保してほしい」と呼びかけました。(時事通信)
