この見通しは、ADBが9日に発表した「アジア経済見通し」の記者会見で明らかにされました。
ADBによりますと、アメリカが相互関税の見直しを行う前に輸出が伸びたことや、支援策と投資が安定的に維持されたことなどを背景に、ベトナム経済は去年、底堅く推移しました。
一方で、アメリカの通商政策の変化や中東情勢、世界的な不確実性の高まりにより、輸出や投資の動きが鈍る可能性があり、今年の成長の下押し要因となるおそれがあると指摘しています。
ADBベトナム事務所のシャンタヌ・チャクラボルティ所長によりますと、政府は、中東での衝突によるエネルギー供給の混乱に迅速に対応しました。減税や価格安定基金の活用といった時限的な財政措置に加え、価格の柔軟な運用や供給確保に向けた連携の強化により、短期的なインフレ圧力の抑制と成長の下支えにつながっています。長期的には、エネルギー効率の向上や供給源の多様化、クリーンエネルギーへの移行の加速が、将来のショックへの耐性を高めるカギとなります。
また、同じ会見でADBのチーフエコノミスト、グエン・バ・フン氏は、2026年の成長は公共投資の拡大や金融緩和が支えになるとの見方を示しました。
そのうえで、外国直接投資や輸出は引き続き成長のけん引役となる一方、中東情勢やアメリカの関税政策などの外部要因が、投資や輸出に影響を及ぼす可能性があると指摘しました。
インフレ率は、2026年に4.0%に上昇したあと、2027年には3.8%に低下すると予測されています。