研究チームが両国当局からのデータを分析し、医学誌ランセットに発表した研究によりますと、提供者の死後に実施された移植手術は4月初めの時点で前月に比べ、アメリカで51.1%、フランスでは90.6%も減少していました。
減少幅は腎移植がもっとも大きく、心臓や肺、肝臓の移植も急減しました。時期的に新型ウイルス感染拡大と深く関連することが分かったといいます。
チームによれば、減少した理由のひとつとして、移植を受けた患者は術後、感染症にかかりやすいとの懸念があります。また、病院側で術後のケアに必要なスタッフや機器が不足していることも挙げられます。
限られた医療資源をどう使うかの決断は、臓器移植を必要とする患者にひときわ大きな打撃を与える恐れがあると、チームは指摘します。生体移植は延期することも可能だが、死後に提供される臓器はただちに移植する必要があります。
一方、新型ウイルス感染が集中する地域で臓器移植の減少率が特に高いというような相関関係はみられず、感染拡大は世界的、全国的に影響を及ぼしていることがうかがえます。
チームによると、アメリカでは年間約4万人が臓器移植を受ける一方で、12万人が待機リストに登録しています。待機中に亡くなる患者は年間7600人に上るといいます。
